日新電機、新型PCS発売 出力660kW DC1000V対応
2016.08.03
PVeye
重電大手の日新電機(京都市右京区、小畑英明社長)は7月22日、新型PCS(パワーコンディショナ)の受注を開始した。直流入力電圧1000V対応の出力660kW機で、従来品に比べコンパクトにした上、高機能化を実現したという。国内のメガソーラー向けに提案していく。
新製品は従来機に比べ高さを約2/3に、重量を10%程度低減し、変換効率を0.3ポイント上昇させた上、新機能を搭載した。
まず直流電流を交流電流に変えるインバータを、330kW×2台の構成にした。これによりインバータ1台で故障が発生した場合も、売電損失を抑えられる。
また冷却方式を変更した。インバータは発熱するため、PCSには冷却装置が必須だ。これまで同社はエアコンで冷却していたが、電気代が高額になっていた。新製品では熱交換器と、ファンが取り込んだ外気によって冷やす冷却方式を併用する。従来機に比べ消費電力が半減し、売電収入の増加が見込める。もちろんエアコンの交換コストも不要になる。
さらに、PCS内部の機器を見直し、随所に高機能製品を採用したことで、従来5年ごとに必要だったメンテナンスが10年に1度で済むという。
従来機では、昇圧絶縁変圧器とPCSの一体施工が可能で、屋外エンクロージャは必要なく、制御電源供給も不要であった。新製品ではこれらはもちろん、直流集電箱をPCSに内蔵するオプションも標準機能に加えた。
同社は8月に、インバータ250㎾×2台構成の新500㎾PCSの受注も開始する予定だ。