SBエナジー、長崎・壱岐でVPP実証開始

2016.07.29

PVeye

 ソフトバンクグループのSBエナジーは、7月29日に経済産業省の「バーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業」の間接補助事業者に採択されたと発表した。VPPは、再エネなどの分散型電源と蓄電設備を設置した需要家との調整を統合的に行うことを目的とした仮想の発電所で、SBエナジーはアグリゲーターとして蓄電設備の遠隔制御を行い電力の需給バランスの調整を行う。実証事業は九州電力から出力制御指令が出されている長崎県壱岐島で実施する。
 壱岐開発が運営する出力約1.9MWの発電所に課せられる出力抑制分の電力が対象で、遠隔制御で抑制される予定の電力を壱岐島内の蓄電設備に蓄電する。蓄電設備は、島内の定置型蓄電池設備、日産自動車が壱岐市役所に貸与している電気自動車や一般家庭内の蓄電設備を用いる。SBエナジーは出力制御指令の前日に蓄電設備の容量情報を基に遠隔制御指令を行い、必要な蓄電量を確保する。当日は、出力制御指令を発電事業者にリアルタイムで発令し、需要側コントロールによる需給バランス調整を行う。
 実証期間は16年7月25日から17年2月28日まで、小規模PCSの実証運用をオムロン、大規模PCSを東芝三菱産業システムが担当し、送配電事業者として九州電力が実証に参加する。