ファーウェイ蓄電池の魅力
個別管理で利用率15%上昇 耐用年数15年超実現
分散型PCSで保守費50%削減を
ファーウェイは、事業所や工場、倉庫などで使う自家消費用の蓄電設備の販売にも力を入れている。出力100kW、蓄電容量196kWhの中型蓄電設備で、運転温度範囲がマイナス30℃から55℃までと広く、あらゆる環境で使用できる製品だ。先述の大型蓄電設備と同様に、安全性の高いリン酸鉄リチウムイオン蓄電池が組み込まれており、蓄電池パック毎にBMUが搭載されている。ファーウェイは、中型蓄電設備を2022年9月から出荷し、売れ行きは好調なようだ。
一方、FITを活用して太陽光発電所を開発した発電事業者が順次PCSの交換時期を迎えることを見越して、ファーウェイはリパワリング(改修による出力増)向けの提案を強めている。集中型PCSと直流集電盤、直流接続箱、直流ケーブルで構成されている太陽光発電所に対して、分散型PCSと交流集電盤、交流ケーブルに置き換えるソリューションである。これによって、同社は発電量が4~6%向上し、メンテナンス費用が50%以上削減できるという。
パワーエレクトロニクス技術とデジタル化で、ファーウェイは今後も魅力的な新製品を開発していくのだろう。同社から目が離せなくなってきた。