ESI、住宅用太陽光発電設備を堂々商品化
太陽光関連商材を販売するESI(ヨーロッパ・ソーラー・イノベーション)が、このほど住宅用太陽光発電設備を独自に商品化した。その狙いとは。
ESIの強みは、まず製品の供給力だろう。いまや同社には国内外から多くのメーカーが提案に訪れており、その数は他社と一線を画す。
たとえば太陽光パネル。フォノソーラー、ジンコソーラー、トリナ・ソーラー、ロンジソーラー、インリー・グリーンエナジーなどの中国メーカーのほか、加カナディアン・ソーラーや韓LGエレクトロニクス、西イソフォトン、独ルクサーといった主要メーカーから調達している。しかも、各社から安価に製品を仕入れており、ESIはW単価30円台前半という安い価格帯で太陽光発電所の建設現場まで輸送する物流網を確立済みだ。
さらに、PCS(パワーコンディショナ)や蓄電設備も調達ルートを拡大している。PCSは、独SMAや田淵電機、中サングロウ、オムロン、パナソニック、TMEIC(東芝三菱電機産業システム)などの主力どころ、蓄電設備は、田淵電機やコネックス、独ソーラーワットなどの国内外の有力メーカーと取引関係を結ぶ。
それだけに、ESIは、設備の特徴に詳しく、豊富な知見を活かした独自の設計力を磨いてきた。すなわち、顧客の要望に沿った最適な設備を組み上げて提供する〝ソリューション販売〟であるが、その手法を今回ESIは、住宅用太陽光発電設備に導入し、本格的に販売するというのだ。
住宅用へ展開する理由を、土肥社長は、「住宅用市場は縮小傾向にありますが、それは設備を供給する側がニーズに応えきれていない点も関係しているように思います。〝2019年問題〟が迫っているので、当社は価格面の要求も充分考慮して、最適な商品を提供していきます」と語る。