ESIが示した自家消費時代の設備選び

太陽光発電設備の自家消費利用に適した太陽光パネルとPCSとは何か。太陽光商社ESI(ヨーロッパ・ソーラー・イノベーション)の土肥宏吉社長が、独自の選定基準を示した。

ESIの製品調達力は太陽光業界でも頭一つ抜きんでている。

太陽光パネルは、中フォノソーラー、ロンジソーラー、インリー・グリーンエナジー、トリナ・ソーラー、ジンコソーラー、加カナディアン・ソーラー、韓ハンファQセルズ、韓LGエレクトロニクスといった海外主要メーカーや、ソーラーフロンティアやパナソニックなどの日系メーカーからも調達。PCS(パワーコンディショナ)も、独SMA、中ファーウェイ、サングロウ、田淵電機、オムロン、パナソニック、TMEIC(東芝三菱電機産業システム)など、国内外の有力メーカーから仕入れ、強固な取引関係を結ぶ。

ただ、土肥社長は、「単に品数を増やせばいいというわけでなく、常にお客様の要望に合った製品を提供できなければ、我々の存在価値はありません」と方針を語り、改めて自家消費に向く製品を選定、商材の提案力を高めている。

では、そもそも、自家消費用の太陽光発電設備とは、どうあるべきか。土肥社長は、「自家消費利用への展開を通して、太陽光発電は基幹電源に向かいます。FITのように、売電期間内での利回りの追求ではないので、これまで以上に長期耐久性を重視するべきでしょう」とし、こう続けた。

「価格は重要な要素ですが、設備の生涯発電量に対するコストで比較すると、安いパネルが優位とは言い切れません。設置後のパネルの実発電量も数字に現れてきたので、自家消費時代のパネル選びでは、従来のkW単価一辺倒ではなく、kWh単価を考慮するべきだと思います」。PCSはどうか。PCSも太陽光パネルと同様に長期耐久性は重要だが、土肥社長によれば、「PCSは、蓄電池や電気自動車など、様々な設備と連携するので、他の設備との親和性もポイントです」。

現在ESIでは、自家消費用の太陽光パネルとして、フォノソーラー、ロンジソーラー、LGエレクトロニクス、ハンファQセルズ、ソーラーフロンティア、パナソニックを、PCSは、SMA、田淵電機、オムロン、パナソニックを推奨している。

そして蓄電池は、産業用蓄電池世界大手、エナーシスの製品を選定したが、理由について土肥社長は、「ピークカットして契約電力を抑え、電力代を削減するためには、蓄電システムが欠かせません。ただ、費用対効果の観点から、リチウムイオン蓄電池と鉛蓄電池の併用が現実的ではないでしょうか」と見解を述べ、蓄電池商材も充実させていく構えを示した。

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