車と家をものづくりでつなぐ!
〝再点火反転攻勢〟で1000億円企業へ
「奇跡のもたれあい」
ダイヤモンドエレクトリックHDの中核企業であるダイヤモンド電機は、長らくトヨタ自動車様をはじめとする国内外の自動車メーカー様に車載用基幹部品を供給してきました。自動車メーカー様の厳しい品質要求に何とか皆の力を合わせて応えてきたのです。
しかし、かつての独禁法違反から私が社長に就任するまでの間、ダイヤモンド電機は人材や資金を大きく失いました。そのような我が社自責の困難にも関わらず、銀行様やお仕入先様、なによりもお客様からのご厚意ご支援を賜り、そのおかげさまで再生の一途を辿ることが叶っています。
一方、田淵電機は従来、製品の販売には力を注いでいたものの、品質に対する姿勢は確かなものではありませんでした。私は社長就任当時から「お客様要求品質第一」の啓蒙活動に力を入れてきましたが、未だ一進一退の改善状況です。品質問題でご迷惑をお掛けしているお客様には大変申し訳なく思っています。
だからこそ私は「奇跡のもたれあい」とも言うべき過去に例なく他に類見ぬ上場企業2社同時再生に全身全霊で取り組んでいます。2社とも経営の欠落によって実質破綻の憂き目に遭いましたが、優れた〝ものづくり〟の力は失われていません。それらを融合し、ワンチームとなってお客様要求品質第一に徹すれば、お客様から信頼され、満足を超えて感動されるものづくりが叶うと確信しています。
むろん、最新の技術でさえ、優位であり続けることはなく、やがては陳腐化していきます。その宿命ともいうべき技術サイクルのなかでメーカーは存続していかなければなりません。
ただ、幸いにも当グループは自動車関連と住宅関連のお客様と取引させていただいており、双方の分野は再生可能エネルギーをキーワードに重なり合うのです。だからこそ「車と家をものづくりでつなぐ」という新たなビジョンを掲げ、20年9月に中長期経営計画〝再点火反転攻勢版〟を発表しました。
今後は、再エネの普及する未来に向け新規開発を継続し、技術の優位性を追求していきますが、まずはお客様要求品質第一に徹します。市場競争を徒や疎かにするつもりはありませんが、何よりもお客様のご要望に応え続けることによって、社会から必要とされる企業、すなわち〝公器〟としての存続を目指します。