ループ、新型49.5kWPCS堂々発売!
再エネベンチャーのループ(中村創一郎社長)が太陽光発電用PCS(パワーコンディショナ)の販売を本格化した。9月6日に49.5kW機を発売し、従来機と合わせて〝分散設置〟の提案を強める。初年度は1000台の販売を目指す。
中型PCSを複数台据えつける〝分散設置〟のニーズが拡大するなか、ループは昨年4月に発売した出力33.3kWのオリジナルPCSの売れ行きを伸ばした。そこで今回は提案の幅を広げるため、「満を持して49.5kW機を売り出した」(ループインフラ事業本部営業部部長の渡辺安彦執行役員)のだが、その意気込み通り、魅力的な製品に仕上がっている。
49.5kW機の最大の特長は、性能とコストパフォーマンスだ。最大変換効率が98.9%とトップクラスでありながら、価格は1台98万円(税別、配送費、工事費別)と割安である。しかも発電量遠隔監視装置『みえるーぷ』と連携すれば、ストリング監視が標準で実現する。
さらに新製品は、33.3kW機と同様に架台へ直接取り付けられるため、限られた敷地面積に太陽光パネルを多く設置したい発電事業者のニーズにも応える。また、防塵・防水に対する保護等級がIP65に相当するうえ、マイナス25℃〜65℃の環境下でも正常に稼働するため、屋外のあらゆる場所にそのまま設置できる。
一方、他の分散型PCSと異なるのは、高品質ファンが内蔵されている点だ。これについて、渡辺執行役員はこう経緯を説明する。
「ファンレスPCSは熱がこもり易く、内部温度上昇で電子部品の寿命への影響が心配となります。ファンがあれば、ファンを取り換える必要はありますが、温度が10℃以上下がるので熱による影響を大きく下げることができます。要は、ファン単体の故障による部分交換か、本体の故障による全交換か、どちらがお客様にメリットが大きいかですが、我々はファンつきがお得だと判断したのです」。