なぜファーウェイPCSが選ばれるのか

傾斜地で本領発揮

傾斜地に設置されたパネルの合計出力は50MWにのぼる。ファ−ウェイのPCSはスマート故障診断により点検のたびに急な斜面を上り下りする手間からユーザーを解放する。またコンパクトだから架台下へ設置できる。

2基目の発電所は、青島市の中心街から車でおよそ3時間半、急峻な山々の斜面にあった。総出力は50MWで、約19万枚のパネルとファーウェイ製33kWのPCS約1500台で構成されている。昨年12月に稼働したばかりだ。

設置場所の地形が複雑なため、パネルの向きや日射量、気温が場所ごとに大きく異なり、発電量も場所によって差が生じる。ファーウェイのPCSは一台に3回路のMPPTが設けられ、1MWの場合は100回路にも達する。大型PCSに比べはるかに多く、発電量の向上に繫がる。今年1月から9月中旬までの累積発電量は5400万kWhにのぼっている。

「この値は、事前のシミュレーション値より20%も上回っています」というのは、事業主で発電所の建設からメンテナンスまで手がける天恩エナジーの徐万棟総経理だ。「ファーウェイのPCSは、変換効率が98.8%と非常に高く魅力的です。また、サイズが大型機に比べて小さく、軽量で、施工性が大幅に向上しました」と利点を説く。

天恩エナジーの発電所は、凹凸が激しい狭小な道を抜けた山奥に立つ。大型PCSを運ぶ貨物車の通行は簡単ではないが、中型PCSであれば、現地への輸送も容易といえよう。

さらに中型PCSは架台下へ収納でき、設置も容易だ。大型PCSは平地でないと設置できず、傾斜地に発電所を建設する場合、パネルからPCSまで必要以上の距離が生じてしまう。その分余計にケーブルを用意しなければならず、無駄にコストがかかるうえ、発電電力のロスを引き起こしてしまう。架台下にPCSを設置できれば、余計にケーブルを伸ばす心配もない。

このほかファーウェイのPCSは、「軽いので、持ち運びが非常に楽です。分散型PCSは仮に故障が起きてもすぐに交換でき、売電ロスを低減できます」(徐総経理)。

もちろん、ファーウェイのスマート故障診断機能も大活躍だ。徐総経理は「わざわざ急斜面を登り降りして約1500台のPCSを1台ずつ計測する必要はなく、本当に助かっています」と笑顔を見せる。

ファーウェイのPCSは多様な設置環境に柔軟に適応できる。発電所の適地が減少しつつある日本でも、少なからぬ利益をもたらすはずだ。

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