Looop、低圧用太陽光発電設備をバージョンアップ

32円時代、新型『MY発電所キット』でたしかな売電計画

今年度から買取り価格が32円に引き下げられ、発電所開発のハードルが高くなるなか、ループ(東京都文京区、中村創一郎社長)は、高圧太陽光やメガソーラー向けの新商品に続いて、低圧太陽光向けの『MY発電所キット』をバージョンアップ、今年9月3日に発売した。これで、低圧からメガソーラーまで、買取り価格32円時代に対応した製品が出揃った。

今回、リニューアルしたのは、出力50kW未満の低圧太陽光向けのパッケージ商品、『MY発電所キット』。基本セットは従来品と同様、太陽光パネルと架台、PCS(パワーコンディショナ)、分電盤、電材一式。地上設置型の太陽光発電所に必要な部材が全て一つのパッケージ内にまとめられている。いわば同社を代表するヒット商品だ。

10kW発電所用と50kW発電所用、それぞれ2種類ずつの全4タイプから成るもので、敷地面積やコストなどに合わせて、設備を選ぶことが可能だ。これまでの製品レンジは、12kW/14.4kW/60kW/72kWタイプだったが、今回、12.24kW/15.3kW/76.581kWタイプに一新。いずれの商品もパネル容量をアップさせた。

容量を引き上げながら、kW単価の低減を実現しており、12.24kWタイプであれば、kW単価は従来比約2%減の20.2万円。76.5kWタイプでは同比13%減の16.7万円である。

また、4タイプとも発電量の最大化を目指すべく、PCS容量よりもパネル容量を多く搭載。PCS容量の上限を超えたピーク時の発電量はカットされるが、朝夕を含めたトータルでの発電量の拡大効果が見込めるというものだ。

特に低圧最大発電量を目指している76.5kWタイプと81kWタイプの場合、パネル・PCS容量がともに49kWの一般的な低圧設備に比べて、約1.3〜1.5倍の年間発電量を得られるという。

同社にとって、低圧発電所向けの『MY発電所キット』の全面リニューアルは今回が初めてのこと。買取り価格32円時代のユーザーニーズに応えるため、kW単価を抑えつつ、最大発電量の獲得を目指し、新たな『MY発電所キット』を開発した。

同社は、これら低圧太陽光向けの4タイプに加え、高圧太陽光向けの『高圧MY発電所キット』やメガソーラー向けの『メガソーラーキット1000』、さらには営農型太陽光用の『MY発電所キット空中型〝ソラシェア〟』も揃える。32円時代でも、それぞれの土地や条件に適した『キット』を選択できるよう、商品開発に余念がないループ。同社の取組みに今後も注目だ。

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