FIP転+蓄電池向け!Wave Energyの再エネEMS

2秒以内の高速制御

もっとも、ウェーブエナジーはオンサイト太陽光発電向けのEMSの販売で実績を上げている。中・ファーウェイ製の太陽光発電用PCS(パワーコンディショナ)や蓄電設備にEMSや受配電設備、各種電力量計などで構成した〝PCSシステム〟を商品化し、450を超える自家消費案件へ製品を納品してきた。

特長は、100%に近い精度で負荷に追従できる点だ。全量自家消費案件では、RPR(逆電力継電器)を作動させないように電力消費量に合わせてPCSを抑制する必要があり、同社は買電量や発電量を計測する電力量計とRPRを一体化した『みまもる君』を開発。みまもる君で太陽光発電量や電力消費量を監視し、逆潮流した際には、RPRが作動する2秒以内に、PCSの出力を抑制する仕組みを構築した。

同社は、この高精度な監視・制御技術を応用してFIP転+蓄電池用の商品を開発した。全量自家消費向けでは逆潮流量をゼロにしていたが、FIP転+蓄電池向けでは電力系統からの買電量をゼロに設定。アグリゲータから30分毎に届く指令に基づき、太陽光電力の逆潮流量や蓄電池への充電量を1秒毎に調整し、発電量が急減して蓄電池が系統から充電しようとした場合も、買電量を即座に出力抑制できるようにした。

同社の高畑俊樹営業本部長は、「自社開発した電力量計で、発電量と充放電量、買電量を常時監視しています。仮に蓄電池が電力系統から充電を始めても、2秒以内に充電を抑制させることができます」と説明する。