エス・エナジージャパン、リパワリング全面支援サービス開始

リパワリング専用PCSを使用し、金融機関と連携

3社連携で全面支援

①左からファーウェイデジタルパワー事業本部スマートソーラー営業部の村山慎一シニアアカウントマネージャーと東銀リースの篠崎俊彦ストラクチャードファイナンス部長、エス・エナジージャパンの梁祐彰社長、ファーウェイデジタルパワー事業本部スマートソーラー営業部の林葉子アカウントセールス。②発電所のリパワリングを実施した後藤商店の後藤茂行社長

3社間の連携は、ファーウェイがリパワリング用PCSを提供し、エス・エナジージャパンが発電シミュレーションの提供と太陽光パネルの供給、許認可申請の変更代行のほか、EPC(設計・調達・建設)業務を請け負う。東銀リースは、条件によって発電事業者とリース契約を結び、リパワリングに伴う設備投資を支援する。

3社は実証試験を重ねて太陽光パネルの最適な配置や設計を確立し、このほど、エス・エナジージャパンのビジネスパートナー、後藤商店が持つ3ヵ所の高圧太陽光発電所でリパワリングサービスを提供した。具体的には、既設の集中型PCSを出力62.5kWのファーウェイ製PCSに換え、太陽光パネルを出力375Wのエス・エナジー製パネルと交換。直流出力と交流出力を変えずに、既存の架台をそのまま使用してパネルとPCSを置き換えたのである。

これについて、エス・エナジージャパンの梁祐彰社長は、「ファーウェイ製PCSと当社の太陽光パネルを組み合わせれば、工期1ヵ月程度で発電量は約30%向上します。というのも、当社のリパワリング用パネルは、旧式の多結晶パネルと同じサイズなので架台をそのまま使えます。しかもリパワリング用パネルは両面発電パネルなので、パネル間に離隔距離を設けてパネルの下部に反射石灰を塗装すれば、乱反射光をパネルの裏面が受光し、発電効率が上がるのです」と説明する。

確かに、ファーウェイ製PCSは、太陽光発電所のトランスを改造せずに元の出力やシステム電圧に対応している。既設の直流接続箱やキュービクル、ケーブルをそのまま使えるのだ。そのうえで、旧式の多結晶パネルと同じサイズのエス・エナジー製パネルを使えば、架台を変更せずに済むため、工期を短縮できる。

東銀リースの篠崎俊彦ストラクチャードファイナンス部長は、「FITの売電単価が30円以上で、残りのFIT売電期間が10年前後ある太陽光発電所のオーナーであれば、当社のリース契約を活用いただけます。これを使えばリパワリングに伴う設備投資の負担を軽減できるはずです」と語る。

ファーウェイデジタルパワー事業本部スマートソーラー営業部の林葉子アカウントセールスは、「発電事業者が負担なくリパワリングに取り組めるように、今回のソリューションを構築しました。当社のPCSとエス・エナジー製パネルは相性がよく、発電量の向上に寄与します」と語る。

3社は2025年1月末にも発電事業者やEPC企業を対象にリパワリングのセミナーを開催する予定だ。リパワリングに関心のある発電事業者やEPC企業はQRコードを通じて問い合わせてみよう。