Products Review

ダイヤゼブラ電機

多機能PCS搭載の蓄電設備開発

1台3役の機能を持つ多機能型PCSを搭載した新蓄電設備。左からPCS、蓄電池、V2H設備

ダイヤモンドエレクトリックホールディングスグループで、蓄電設備メーカーのダイヤゼブラ電機(大阪市、小野有理社長)は2022年3月、新しい住宅用蓄電設備を東京電力ホールディングスと開発したと発表した。3つの電源をまとめて制御できる多機能型PCS(パワーコンディショナ)と蓄電池、V2H(車から住宅への電力供給)設備を組み合わせる。22年度中の商用化を目指す。

ダイヤゼブラ電機は太陽光発電と蓄電池、V2H設備の直流交流変換などを1台でできるPCSを東電HDと開発した。太陽光パネルから3回路、蓄電池とV2H設備から各1回路繋ぐことができ、太陽光パネル1回路あたり最大2.15kWの電力を入力できる仕様とした。連系時、自立運転時ともに出力5.5kWと、非常時にも多くの電力を使えるよう設計した。

東芝製のチタン酸リチウムイオン電池を採用した蓄電容量7kWhの蓄電池を併せて提供する。同電池はサイクル回数が2万回と長寿命な点が特徴だという。

V2H設備も組み合わせる。直流電圧を所定の電圧から別の電圧へ変換する技術で、ダイヤゼブラ電機が特許を持つ絶縁双方向電力変換技術を採用。これにより、従来は一方向の電力変換であるところ双方向で電力変換が可能となり、高効率を維持しつつ、寸法を幅445×高さ1450×奥行198㎜と小型化した。充放電電力はともに6kW。3設備すべて屋外設置式で、マイナス20℃~45℃の環境下で使用できるようにした。

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