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将来の電力システムを占う一大実証試験『SINTEG』
ドイツのエネルギー転換において外せないのが、再エネの最大活用を目的に実施された実証試験、『SINTEG(シンテグ)』である。同事業の内容を解説する。
西村健佑(にしむら・けんすけ)
1981年大阪府生まれ。2005年立命館大学経済学部卒業後ドイツに留学。ベルリン自由大学環境政策研究所で環境学修士を修め、その後エネルギーに関する調査を実施。現在は通訳・翻訳、調査を幅広く手掛けている。
『SINTEG(インテリジェントなエネルギーのためのショーウィンドウ・エネルギー転換へのデジタルアジェンダ)』とは、再生可能エネルギー電力の最大限の活用を目的にドイツ政府が2016年から19年にかけて実施した大規模な実証試験である。効率的な電力系統網の運用や電力需給の調整のほか、P2P(需要家同士の電力売買)取引に必要な設備を整備するため、政府は2億ユーロ(約240億円)を拠出し、設備の試験的運用を通じて制度の設計に活かす狙いだった。
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