[グリーン水素製造法]
新潟大学、新触媒で〝グリーン水素〟の新製法を確立
水電解効率85%の快挙
新潟大学は2022年7月、再エネ電力による水の電気分解で水素をつくる〝グリーン水素〟の製法開発を前進させた。新たな触媒を独自に編み出し、水の電解効率を大幅に引き上げた。
太陽光発電設備が生み出す再生可能エネルギー電力で水を電気分解し、水素を製造する開発が熱を帯びている。燃料電池を使えば、二酸化炭素を排出せずに水素を電力に変換できるため、余った再エネ電力をためておく手段として水素製造が有望視されている。
だが、いまだに実用化されていないのは、水の電解効率が低く、変換ロスが大きいためだ。負極の水素発生反応と正極の酸素発生反応をより促す触媒の開発が鍵を握るのであるが、電解槽の内部は酸性で触媒が劣化しやすい。特に正極の酸素発生触媒の劣化が著しく、これまで水の電解効率は60~70%にとどまっていた。
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