新電力に瞬く寂光

[第14回]

地域経済循環を高めよ

新電力コンサル、アンプレナジーの村谷氏が、前回示した自治体新電力会社の評価指標のうち、地域経済循環効果について解説する。

村谷敬(むらたに・たかし)

1980年生まれ。群馬県出身。成蹊大学法学部法律学科卒。行政書士。エナリス、エプコで培った電力自由化業界の経験を基礎に、電力ビジネスのコンサルティングを行う。エネルギー法務を手がける村谷法務行政書士事務所の所長を務め、2017年にAnPrenergyを設立、代表取締役に就任。

自治体新電力会社の到達度を示す5つのKPI(重要業績評価指標)の1つ目は地域経済循環効果である。営業利益のなかから地元の課題解決に当てる金額の割合を示し、割合が大きいほど、地元に貢献していることになる。自治体新電力会社は、テープカットの際には必ずと言って良いほど「地元から大手電力会社に流れる電気料金が数十億、数百億円で、これを地元で還流することに意義がある」と、地域経済循環を強調する。このような建前を示した以上は、可能な限り新電力事業の利益を地元に回すことを結果で示さねばならない。

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