和同産業
太陽光発電所向け全自動草刈機を発売
農業機械製造の和同産業(岩手県花巻市、照井政志社長)は2023年1月、太陽光発電所向けの草刈機を発売した。作業者の負担軽減を目的に、操縦者不要の全自動型とした。販売代理店を通じて、初年度400台の販売を目指す。
同社は、敷地内に埋め込まれた専用の電線ワイヤを車体内蔵のセンサで検知し、草刈機が自走する仕組みを開発した。三輪駆動の草刈機には、車体底の2枚の刃を回転させて草丈約60cmまでの草を刈りつつ、粉砕する機構を設置。蓄電容量160Whのリチウムイオン蓄電池を搭載させ、商用電源だけでなく太陽光発電設備の電力も活用できるようにした。顧客の要望に応じて出力110Wの太陽光パネルと蓄電容量864Whの蓄電池を別途販売する。
草刈機は、専用の電線ワイヤで囲んだ範囲を走行速度1.6km/hで無作為に自走するが、超音波センサで障害物を検知すると接触を避ける。最大20度の斜面の除草も可能で、作業能力は約300㎡/h。最大連続運転は1時間で、蓄電池の残量が低下すると充電器へ自走する。利用者はスマホの専用アプリで遠隔から作業時間の設定や作業状況を確認できる。リモコン操作で指定場所以外の除草も可能だ。
外形は845mm×520mm×360mm、質量は約17kg。価格は草刈機本体が税込み44万円、充電機器は同14万3000円、太陽光パネルは同19万5800円。施設賠償保険と製品保証は各々1年間。