エア・ウォーター
垂直設置型の太陽光発電設備発売
産業ガスメーカーのエア・ウォーターは2023年5月、垂直設置型の太陽光発電設備を発売した。ドイツの太陽光パネルメーカー、ルクサーソーラーの日本法人と専用架台を開発して商品化した。降雪地の企業や自治体に提案していく。
同社は、脚部の長さ2.2mの専用架台をルクサーソーラーの日本法人と開発しつつ、ルクサーソーラー製のn型単結晶セル搭載の両面発電パネルを採用して、1ユニット出力920Wの垂直設置型の太陽光発電設備を商品化した。
主に積雪による発電低下の影響を受ける豪雪地域で、自家消費用の設備として売り出す。エア・ウォーターは、製品開発や設備の設計を手掛け、子会社のエア・ウォーター西日本などが企業へ提案し、協力会社が施工する。主に出力50kW~100kWの設備をEPC(設計・調達・建設)も含めてkWあたり30万~35万円で販売していく模様だ。今後は住宅用の新製品を開発するほか、PPA(電力売買契約)による設備の提供も視野に入れる。
同社エネルギーソリューショングループ担当補佐の高木陽一エネルギーソリューション戦略室長は、「当社の商品は太陽光パネル搭載カーポートの補助金を活用できる」とし、降雪地での提案を強めていく考えを示した。
エア・ウォーターは23年3月、札幌市内の子会社の敷地に出力25kWの垂直設置型太陽光発電設備を設置し、実証事業を始めた。南西向きと東西向きに設備を設置し、発電した再生可能エネルギー電力を敷地内の事務所に供給している。発電量データを収集するなど、27年まで実証事業を継続する。
製品の外形は、高さ4633mm、幅2280mm。耐風圧性能は34m/秒。商品名は『VERPA』。