オムロン
全量自家消費用PCSを6月発売へ
オムロンは2020年6月に新しいPCS(パワーコンディショナ)を発売する。電力の逆潮流を防ぐRPR(逆電力継電器)機能などを製品に内蔵させ、余剰売電を一切行わない全量自家消費用の製品として拡販する。
同社はRPR機能のほか、精度の高い負荷追従制御機能を製品に持たせた。一般の全量自家消費用PCSは、太陽光発電量が消費電力量を超えないよう、消費電力の80~90%程度まで太陽光発電量を抑制している。これに対し、同社は、高速・高精度に消費電力に追従して太陽光発電量を制御する技術を開発、消費電力の99%程度まで太陽光発電量を使用できるようにした。これによって発電量のロスを大幅に減少させることに寄与する。さらに、RPRやコントローラなどの周辺機器をPCSに内蔵することで、機器構成数を減らし、配線や施工の簡略化を図った。
PCSの交流定格出力は5.5kWで、電力変換効率は96%。自立運転時の定格容量は1.5kVAである。
同社は、この新型PCSと同時に自家消費用のゲートウェイボックスも発売する。PCSを最大12台まで接続することができ、PCSの稼働状況や異常要因等を遠隔監視できるようにした。
新製品は診療所や保育園、コンビニ、スーパー、小規模工場など法人向けに提供していく。発売後3年間で10万台の販売を目指す。