ラプラス・システム
新型監視装置発売 複数機能を1台に集約
太陽光発電向けに監視装置を製造するラプラス・システム(京都市伏見区、堀井雅行社長)が2016年12月に新製品を発売した。計測や通信、表示、制御機能を1台の筐体内にまとめ、導入時の手間の軽減とコスト低下を図った。年間3000台の販売を目標に掲げている。
通常、監視装置を太陽光発電所に取り付ける場合、施工業者は計測、通信機器などを別々に設置しなければならず、大規模な発電所であれば特に手間がかかるうえ、コストがかさんでいた。
そこで同社は新製品の開発に際し、計測と制御に必要なCPUへ着手。16年夏より説明会を開ボードやアナログ・パルス入出力ボード、無線通信用機器、HDMI映像出力機器などを1つの筐体内に組み込んだ。さらに配線のための端子類を筐体の上面に集め、それ以外のアンテナ線やディップスイッチなどを側面に設けることで配線作業の簡略化を図る設計を施した。新設・既設問わず、特別高圧を中心に低圧の太陽光発電所まで幅広い設備へ導入を狙っている。
新製品は、PCS(パワーコンディショナ)単位で電流・電圧を計測する。ただし、ユーザーが別途専用のセンサを用意すれば、ストリング単位での計測ほか、パネル裏面とコンテナの温度の測定も可能になる。
また外気温や日射量の値を取得する場合、PCSを経由せず直接気象センサからデータを取り込める。その他、遠隔からPCSや空調、真空遮断機のオン、オフの操作も可能。出力抑制にも対応している。
価格は発電所の規模や構成に応じて異なるため一概には言えないが、同社によれば、どのような場合であれ従来品に比べ安く提供できるという。