安川電機
次世代PCS発売 取付面積1/2、最大効率98%を実現
安川電機(福岡県北九州市、津田純嗣会長兼社長)は、世界初となるGaN(窒化ガリウム)パワー半導体モジュールを搭載した住宅用太陽光用PCS(パワーコンディショナ)の販売を開始する。1月末にもJET認証を取得できる見通しで、取得後、量産を開始する予定だ。
同社が開発した新型PCSは、単相3線式4.5kWタイプ。住宅用屋内設置型のPCSで、2008年より開発に着手していた。GaNパワー半導体モジュールを採用したことによる主な特長は3つ。まず従来機に比べ、体積が60%、取付面積は約2分の1と小型化を実現。最大変換効率は98%と高いうえ、低出力時の効率も向上させているため、発電量の最大化が図れるという。そして、高周波スイッチングを実現しているため、モスキート音も聞こえず、静粛性も高い。ファンレスの自然空冷方式も採用している。
環境エネルギー機器事業統括部の山田達哉統括部長は、「この新型PCSで差別化を図っていく。価格についても、国内で普及している住宅用PCSと遜色ないレベルで提供していきたい」としたうえで、「今後は容量を少しアップさせた機種や屋外仕様品の製品化を目指す」と話した。
新発売する『Enewell-SOLV1』の主な仕様は以下の通り。
最大許容入力電圧DC400V、運転可能電圧範囲DC60V~400V(起動電圧80V)、定格入力電圧DC250V、入力許容電流28.5A、入力回路数1回路、電気方式:単相3線式、定格電圧AC202V(周波数50/60Hz)、定格出力電流22.5A、定格出力4.5kW、運転力率0.95以上、最大効率98%(定格時97%)、冷却方式:自然空冷、外形寸法W380mm×D226mm×H140mm、質量10.5kg、騒音30dB以下。