立神鐵工所
支柱一体型杭基礎発売
鉄製品加工の立神鐵工所(沖縄県豊見城市、上江洲正直社長)が杭基礎の新製品を発表した。10月に発売予定。すでにMW規模の問い合わせが複数件あるという。
新製品は、高耐食溶融亜鉛めっき処理を施した単管パイプの杭基礎だ。円錐状の先端から数十センチの位置に「かえし」加工が施されている点に特徴がある。
かえしは長さ5cmの羽状の抵抗部材である。新製品は杭基礎を地面に130cm程度打ち込んでから、パイプの中に通した専用の機器をインパクトレンチで回すと、土中でかえしが開く仕組みだ。かえしが地面に向けて斜めに伸び、その上に土が集積することによって引き抜きに対する抵抗力が生まれる。
上江洲正人専務は「コンクリートの基礎工事が不要になり、砂地への設置も可能だ。工期とコストの削減につながる」と製品の利点を説き、「砂地に対応できることをコンセプトにした製品を扱っている企業はほかにないだろう」と語る。
単管パイプは標準仕様で直径4.86cm、長さ150cmだ。ただし最大600cmの長さまで対応可能。1本のパイプにかえしを2つ備えたタイプと4つのタイプがあり、引き抜き耐力はそれぞれ920㎏と1000㎏である。
同社はかえしが2つあるタイプを1本あたり4680円から販売する予定。かえしが4つのタイプは個別に対応していくという。また、かえしの長さを変更することも可能だ。今後は製品を海外に販売していくことも視野に入れているという。