Products Review

デルタ電子

三相50kWパワコン発売へ 分散設置型の大規模発電所に提案

三相50kWパワコン

台湾の電源メーカーであるデルタ電子(日本法人・東京都港区、柯進興社長)は、太陽光発電向けのパワーコンディショナ(PCS)を新たに市場へ投入する。三相50kW機で、高圧から特高までをも視野に分散型設置を提案。住宅・低圧市場に特化していた同社が、新たな市場参入へと踏み切った。

同製品は最大変換効率が98.6%で2系統のMPPT(最大電力点追従)を搭載している。筐体はアルミ仕様で、外形は740×612×278mm、質量74kgと小型・軽量化を追求。壁掛けもでき、様々な屋根面や架台背面などにも設置可能となっており、分散型システムの構築に適している。オプションとなるが、有線/無線接続による遠隔操作でのオンオフ機能も可能だ。

同製品の開発経緯について、大阪営業所の宮崎偉生所長は、「適地減少や防災上の観点から、今後、大規模発電所は分散型が増えるだろう。土地造成はコストがかかるし、環境にも優しくない。空調やファンによる電力消費がなく、ランニングコストも大幅に低減できる。それらの理由から需要が増えると見込み、新製品を日本市場に投入する」と語る。2月末に発表し、6月頃の出荷を目指している。

同社は50kW機に先駆けて三相20kW機を開発。このほど、出力15MWの大規模発電所向けに採用された。同製品も50kW機と同様、高圧・特高発電所の分散設置型システムとして提案を強化する構えだ。

同社は他にも単相10kW、三相16.5kWの新製品も同時期に発表する。こちらはJET認証を取得後、出荷を開始する計画。同社が得意とする住宅・低圧市場向けのラインアップも増やすことで、さらなる業容拡大を目指す。

Products Review を読む

一覧を見る