グリッド
モジュール新製品発売 豪雪地帯にも対応
グリッド(東京都港区、曽我部完社長)は12月より多結晶シリコン型モジュールの新製品の販売を開始した。住宅用として出力200Wタイプ、産業用には248Wタイプを発売、従来からの開発コンセプトである高耐久性を踏襲したうえで、サイズは変えずに出力を向上させた。2014年2月中旬から順次出荷していく予定だ。
同社が新たに発売するモジュールは、住宅用48セルの200Wタイプと産業用60セルの248Wタイプ、さらに2機種それぞれにテンションバーを搭載した豪雪地域専用モジュールの計4種。いずれも従来品と同様、ガラス厚を4mm、フレームを特殊構造としたことにより耐風圧・耐積雪荷重5400Paを実現しており、高耐久性が特長だ。
設計用基準風速は46m/s、最大垂直積雪量は1.5mとし、テンションバー搭載タイプであれば耐積雪荷重が1万5000Paとなるため、最大垂直積雪量は産業用タイプで2m、住宅用タイプで2.5mまで上昇する。いずれのモジュールも従来品と比べ、出力を12Wアップさせたほか、住宅用はブラックフレームを採用して意匠性を高めた。
営業部の平康元一マネージャーは、「当社は、30m以上の高所に太陽電池を設置するプロジェクトをきっかけとして、モジュール製販を始めた。そのため、高所や豪雪地帯にも設置可能な『タフモジュール』として、長期信頼性に最も拘っており、IECの基準を超える5000時間の高温高湿試験や耐PID試験も行っている。自社設計したモジュールの製造拠点は台湾。今ではほぼ当社の専用工場となっている」と話す。
また同社は、高耐久性に関する取り組みとして、11年から豪雪地の山形や新潟で実証試験を行っている。「実証を始めてからこれまで、発電に関する問題は発生していない。豪雪地帯での実証データ取得のほか、融雪実験も実施している」(平康マネージャー)。
なお、同社の2013年6月期のモジュール出荷量は20MW。今期は30MW超を目指している。