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『エコめがね』累計販売120MW 「販社、施主双方のニーズを反映させる」

NTTスマイルエナジー 谷口裕昭 代表取締役社長

NTTスマイルエナジーは太陽光発電の遠隔監視サービス『エコめがね』の累計設置量が2014年2月で120MWを超えた。住宅用に加え、出力50kW未満の小規模産業用での導入を伸ばし、13年3月に10MWを突破してから1年足らずで100MWを積み上げた。今後もO&M(オペレーション・アンド・メンテナンス)を含めたサービス拡充を図る。

同社は、11年11月に太陽光発電の遠隔監視サービス『エコめがね』を商用化。12年5月頃にB to CからB to B to Cへビジネスモデルを転換してからは、太陽光発電の販売・施工店や商社などへの販売量が急拡大。14年2月現在での販社数は540社以上、累計実績も120MWを超えるまでに成長を遂げた。

谷口裕昭社長はこの1年をこう振り返る。

「全量買取り用に通信機能もセットにした『全量モバイルパック』や、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)に対応した『HEMSパック』を揃えたことが大きな要因だったと思う。両製品ともユーザーの声を汲み取り、開発に活かしたものだ」。

同社は、施主と販社それぞれを対象にしたコールセンターを自社運営。ユーザーのニーズに基づいた開発に力を注ぐ。13年10月末には、専用アプリやOSに依存しないHTML5に対応。12月からは、設備異常の通知メールを翌日から当日配信できるようにしたほか、月単位だった発電診断機能を日単位でも行なえるようにするなど、サービス強化を進めている。

「今後も販社さんが抱えている課題を解決できるようにサービスを拡充していく。一つの流れはO&M。一方、施主さんのユーザビリティも追求していく」。

その方針を早くも具現化した。同社は14年2月末、施主向けの新サービスとして、電力使用情報が確認できる表示端末の『電力情報表示機』と、通信機能をセットにした家庭用パッケージ『家庭向けモバイルパック』を発表した。さらに販社向けには、設備の状況を地図上に表示する『エコめがねマップ』の開発を明らかにした。

「『電力情報表示機』は、施主さんが従来の数値やグラフではなく、視覚的に電力使用量がわかるもの。端末の多様化に対応するための試みで、まず試験的に導入していくつもりだ」。

また、同社は12年にデマンドレスポンス実証、13年度上期にはEV(電気自動車)を通じた蓄電池実証に参画するなど、将来への取り組みにも着手している。

「もともと自然エネルギーは自ら創って消費する、自家消費という考えが重要だと思う。我々は、当初から余剰買取りの住宅用太陽光を対象に、自家消費した電力をCO2削減量に置き換え、それを商品交換や環境活動支援ができるポイントに還元するサービス『エコフラワー』を提供してきた。個々ではなく、まとめることによって価値化できる実感もある」。

「徐々に『エコめがね』が普及してきたなかで、〝点〟だった〝見える化〟サービスが販社さんと施主さんを繋ぐ〝線〟になってきた。次は〝面〟にできるよう、さらなる普及拡大を目指していく」。

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