【太陽光パネル海外大手の日本出荷量】
高水準の出荷続く5社が500MW超
コロナ禍の2020年、太陽光パネル海外大手は日本でパネルをどれほど出荷したのか。
各社の日本向け出荷量を見ると、20年は中・ジンコソーラーが2年連続で1.1GW出荷し、唯一の1GW超えを果たした。加・カナディアン・ソーラー、中・JAソーラー、韓・ハンファQセルズ、中・トリナ・ソーラーも前年同様、500MW以上を出荷し、高水準を維持したようだ。
一方、17年に日本に参入した後発組の中・ロンジ・グリーンエナジー・テクノロジーは、20年に世界で20GW以上に及ぶ太陽光パネルを出荷し、初めて世界一の座に就いた勢いそのままに前年比2倍以上の成長を遂げた。
いずれも続々と稼働するFITの未稼働案件向けが多いが、工期遅延や計画変更などの影響で出荷時期が21年以降に延びた案件もあったようだ。それゆえ22年頃まで一定の出荷量を見込んでいるメーカーが少なくない。
逆に言えば、受注残があるいまのうちに脱FIT戦略を確立できるかが課題だが、カナディアン・ソーラーやハンファQセルズは、すでに住宅用太陽光発電市場で一定のシェアを獲得済みだ。ジンコソーラーは住宅用蓄電設備を売り出す計画を発表し、JAソーラーやトリナ・ソーラーは法人向け自家消費市場を視野に入れた取り組みを強める。勢力図がどう変わるのか注目だ。