大崎電気工業
DC450Vの直流電力量計発売 急速充電器向けなどへ提案
計測機器大手の大崎電気工業は2024年4月9日、直流の電力量を計量できる直流電力量計を発売すると発表した。EV用急速充電器の従量制課金サービス向けの活用を想定しているほか、再生可能エネルギー発電設備での利用も探っていく構えだ。
同社は定格電圧DC450V、定格電流DC125Aの直流電力量計を開発。本体とクランプ式電流センサを分離した構造を採用しており、設置場所やスペースに応じた柔軟な設置が可能な点が特徴だ。特定計量制度の届出を行えば、電力取引に使用することもできる。同社エネルギーソリューション部営業推進課の片岡久明マネージャーは、「各地で直流給電の実証が始まるなかで、今後拡大していく可能性を考え、今回の新製品を開発した」と語る。
直流の電力量を計量できる製品であるゆえ、太陽光発電などの再エネ発電設備における発電量や使用量の管理のほか、EV用の急速充電器の従量制課金サービスでの利用を想定。特に後者は経済産業省が25年度までのサービス実現を目指す指針をまとめており、使用量に応じた利用料を徴収する仕組みを構築するうえで直流電力量計の活用が期待できるようだ。
同社営業本部共創デザイン推進室エネルギーソリューション部の加藤武担当部長は、「出力50kW級のEV用急速充電器に対応しており、まずはそちらに提案していく」としたうえで、「さらなる高電圧・高電流に対応した製品開発を視野に入れつつ、ニーズを把握しながら拡販していきたい」と語る。