新電元工業
三相9.9kWパワコン発売「力率一定調整機能」オプション追加
新電元工業(東京都千代田区、森川雅人社長)は太陽光発電用PCS(パワーコンディショナ)の新製品として、三相9.9kWタイプの受注を開始、11月から順次出荷していく。
新たに発売する三相9.9kWタイプは、同社の従来品と同様、商用トランスを内蔵した高周波絶縁方式を採用。出力10kW以上50kW未満の低圧連系で太陽光発電システムを導入する際、別置きトランスは不要である。従来から販売している三相10kWタイプと組み合わせることで、49.9kWのシステムを構築することも可能。
最大電力変換効率は93%以上(接続箱機能含む)、接続箱機能は最大7回路内蔵。屋内外仕様で、最大30台の並列運転にも対応している。
また、今回発売する三相9.9kWと従来機である三相10kWタイプについては、新たなオプションとして、「力率一定調整機能」を追加した。オプション対応した機種も11月から出荷していく。
同機能は、力率の自動調整と一定制御のいずれも選択できるもの。一定制御の場合、0.80から1.00まで0.01刻みで設定可能。現地で「自動/一定制御」及び「一定制御の力率地」の選択設定も行える。
営業本部マーケティング部の岸哲也マーケティング課長は10kWタイプについて、「昨年度末までに月産3000台以上へ生産能力を引き上げており、今年7月以降は、1.5~2か月程度の通常納期で対応できている」としたうえで、「今回の新製品と新たなオプション機能はユーザーニーズに応え、ラインナップしたもの。三相9.9kWタイプのJET認証もできる限り早く取得したい」と話した。
主な仕様は以下の通り。
型式「PVS9R9T200」、高周波絶縁方式、冷却方式:強制風冷、直流側の接地:接地可、定格入力電圧DC320V、運転入力電圧範囲DC200~540V(定格出力250~540V)、最大電力追従範囲DC200~500V、最大入力電流DC45A、最大入力回路数7回路(10A/回路)。出力制御方式:電圧型電流制御、三相3線、電力制御方式:最大電力追従制御、定格出力電力9.9kW、最大出力電力10.3kVA、電圧追従範囲AC202V±3%、定格出力電流28.3A、出力基本波力率0.95以上、電流歪率:総合5%以下・各次3%以下、最大電力変換効率93%以上(接続箱機能含む)。サイズW600mm×D260mm×H600mm、質量60kg以下。
なお同社は、屋外設置型100kWタイプについても2013年秋より受注を開始、年明けから出荷していく予定だ。