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デュポン

メガソーラー向け防草シート『ザバーン』拡販へ

デュポン(東京都千代田区、田中能之社長)が発売して30年近い実績を誇る防草シート、『ザバーン』がいまメガソーラー用途で脚光を浴びつつある。

どこにでも生えるのが雑草だ。当然ながら、メガソーラーの敷地内にも生い茂ってしまう。生えた草の影響は実は大きい。草がパネルに影を落とせば、発電量が落ちるだけではなく、部分的な影によってホットスポット現象を引き起こし、モジュールの故障や最悪の場合、火災を誘引しかねないためだ。

そのため数々の雑草対策が検討されてきた。代表的な除草方法として種子の吹き付け、除草剤散布、防草土、人手による除草、砂利敷きがある。

まず種子吹き付けとはクローバーなどを意図的に繁殖させ、雑草を抑える手法だ。植物なので耐用年数の問題もなく、植物ならではのクールダウン効果も期待できる。ただ、初期費用が割高となり、また水やりといったコストもある。

初期費用が安い除草剤も、定期的な散布が必要となりランニングがネック。人が草刈りをすれば人件費が膨らむ。

また草が生え難い土、防草土も概して高額だという。比較的、イニシャルが安価な砂利敷きだが、こちらも定期的な砂利の継ぎ足しが必要となる。

つまりどの除草法も決め手に欠けるのが現状なのだ。そこでデュポンでは防草シートを提案する。

同社のザバーンは確実に防草できる高い貫通抵抗力、20年を超える経年耐久性、透水性、施工性、そしてセパレーション効果、この5つが特徴。

光を通さないだけでは雑草を防ぐことはできず、シートを草が貫通しるとシート上で光合成を行なってしまう。だがザバーンは40〜50μmの極太長繊維で構成されるため、雑草が貫通し難い構造を持つという。

貫通し難い一方で、シートは自由に切ることができ、さらに軽いため施工性も問題ない。

耐久性はその実績が証明となる。日本だけでも11年出荷実績が480万㎡で、全世界での生産量は1億㎡以上、モナコ公国5つ分だという。

また原材料が特殊配合のポリプロピレンのため、酸やアルカリに高い耐性を持ち、加水分解が起きない。そのため雨が降るとアルカリ成分を溶出する再生砂利が使え、コスト低減も図れる。

高い透水性があれば水たまりなどがもたらす弊害を減少できると多くのメリットを謳う。

デュポンでは昨年7月以降、メガソーラー用途でのオーダーが急増。すでに20万㎡近くを供給するも、受注残を抱えるほど。そこで受注に応じた体制を整え4月以降、拡販を目指す。

なお、防草シート『ザバーン』の販売は代理店グリーンフィールドが担当。

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