Products Review

関西電機工業

樹脂製接続箱発売 塩害地にも対応

配電盤メーカーの関西電機工業(大阪府東大阪市、寺田哲也社長)は今年11月中旬より、塩害地にも対応した樹脂製の産業用接続箱の出荷を開始した。

今回の新製品は、筐体に耐候性の高い樹脂ボックスを採用、塩害地での設置も可能としているほか、軽量化も実現。重さは約24kg(14回路)で、一般的な鉄製接続箱に比べ、約2分の1になったという。この軽量化は、施工効率の向上や屋根への負担軽減にも繋がるとしている。

また、ダイオードの代わりにオムロン製のソーラーリレーを使用しており、熱損失を低減させ、発電効率も向上するという。

寺田哲也社長は、「太陽光発電所の開発も多い塩害地には、ステンレス製接続箱を供給していたが、どうしても高コストになってしまう。そこで価格的にもステンレス製と鉄製の間に位置し、塩害地にも適した樹脂製を開発することにした」と話し、2012年年初から樹脂製接続箱の開発に着手していた。

同社は約20年前より産業用太陽光発電市場に参入。関連機器メーカーとして、接続箱や直流及び交流集電箱などを製造し、これまでメガソーラー4か所以上や海外案件を含む1000か所以上の太陽光発電設備への供給実績を有する。2010年頃からはシステムインテグレーション事業にも展開し、機器開発や提案力の強化にも活かしている。今年6月には、売電用の系統連系キュービクルも市場投入、太陽光関連機器のラインナップ拡充を進めている。

寺田社長は、「これまで培った経験やノウハウ、技術力を活用しながら、それぞれの案件に適したカスタマイズ対応ができる点が強みだ。樹脂製接続箱も回路数の変更や遠隔監視システムを組み込むこともできる」と語る。

なお現在、樹脂製の筐体は1種類のため、さらなるラインナップ強化も検討している。

主な仕様は、最大入力電圧DC600V、最大入力電流DC10A(1回路)、最大入力回路数14回路(8回路~14回路でカスタマイズ可能)、使用温度-10~55℃、保護等級IP65。

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