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辛苦の1年3ヵ月
桑野幸徳(くわの・ゆきのり)
1941年福岡県生まれ。63年熊本大学卒業後、三洋電機入社。93年取締役研究開発本部長、96年常務取締役、99年セミコンダクターカンパニー社長を歴任し、2000~05年三洋電機代表取締役社長に就任。現在、太陽光発電技術研究組合(PVTEC)理事長ほか、大和ハウス工業監査役、オプテックス取締役を兼務。工学博士。
1979年、桑野はアモルファスシリコン太陽電池で世界初の工業化という偉業を成し遂げた。新聞各紙が取り上げ、大きな反響を呼ぶ。それはアモルファスシリコン太陽電池の技術開発力の評価にとどまらず、三洋電機の企業価値をも高め、株価が上昇するほどであった。
世間の関心はさらに広がり、全国各紙の経済記者が三洋電機を訪れた。そして所長の山野にこう問いかけた。
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