生活産業研究所
日射量予測ソフト発売
建築設計用ソフト開発の生活産業研究所(東京都目黒区、石川健社長)は今年7月より、日射量解析ソフトと日影・反射光予測システムの販売を開始した。
まず日射量解析ソフト『エコプランナープロ』は、解析したい場所の周辺状況を3次元で入力することで、影の影響を考慮した日射量予測を3次元で行う。0%から100%まで10%刻みで日射量の低減を示す。なお、日射量計算にはNEDO及びアリョール(東京都中央区)の日射量データを採用している。
また、周辺の建物のどの部分に影ができているのか、判別できる日照定規や、反射光の周辺への影響が分かる反射日照定規、日照領域の図形化も行う。
もう一つの新製品である日影・反射光予測システム『SOLAR魚眼』は、魚眼レンズで撮影したデータを基に、日影や反射光の影響がある場所を予測するもの。予測したい場所からスマートフォンやデジカメ用魚眼レンズで撮った画像をパノラマ画像に変換、直達率がわかる太陽軌跡やパネルを置いた場合の反射軌跡を表示する。
菅原潤一テクニカルディレクターは「今だと魚眼レンズは市販のスマートフォン用で数千円、デジカメ用で2万円弱程度である。現調などの際に撮影し、影や反射光予測に活用していたただければ」と話す。
現在、携帯端末ではアップル社の『iPad』及び『iPhone』に対応、水平時に自動的にシャッターを切る無料アプリも配信している。
同社は建築基準法における集団規定の解析ソフト開発を主な事業とし、これまで官公庁や設計事務所、建設業者など7000社以上へ供給してきた。太陽光発電事業については約3年前に参入、従来の解析ソフト開発で培った日影や日照解析技術を活かし、10年8月にはJX日鉱日石エネルギーと太陽光発電の発電量予測ソフトを共同開発している。
石川健社長は「事前予測ツールとしてユーザーへの信頼性向上の一助となれれば。当社はもともと3次元モデルからの日射量解析や画像解析が得意な会社。これからも様々な共同開発を行っていきたい」と語る。
今後3年間での販売目標は『エコプランナープロ』200セット、『SOLAR魚眼』300~400セットとしている。両製品とも体験版をホームページよりダウンロード可能。