リンテック
新型バックシート発売
リンテック(東京都板橋区、大内昭彦社長)グループは6月より、接着剤を一切使用しない太陽電池用バックシート『Reflekt』シリーズの発売を開始した。欧州や中国市場を中心に世界中で拡販していく方針だ。
最大の特長は、従来パネルとの密着性を付与するため、EVAフィルムを接着剤として使用していたのに対し、まったく接着剤を必要としない点。一般的にバックシートで用いられる各種フィルムを貼り合わせる接着剤については、長期間の使用に伴い、フィルムの収縮や接着剤の特性により、フィルム層間で浮きが発生するなどの不具合事例が報告され、劣化要因の一つと指摘されていた。
そこで今回の新シリーズでは、特殊樹脂層をPETフィルム上に直接形成する独自技術を採用、接着剤を一切使用しない。さらに最外層のコーティング剤の処方を見直し、PETフィルムの劣化要因となる紫外線に対する耐性をアップさせた。
また、各層の構成材料の見直しも行い、より高い耐久性、長期信頼性を実現。その他、製造工程の簡素化や、光の反射率の向上により発電効率の点でも優れるという。
製品ラインナップは、ベースフィルムに耐久PETフィルムを用いた『Reflekt』と高耐久PETフィルムを採用した『Reflekt Prime』の2種類。なお従来品と同じく接着剤を使用し、コーティング剤及びPETフィルムのみ新規材料を用いた新製品『Hytek』シリーズも同時発売している。