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[蓄電技術]

新型キャパシタで蓄電エネルギー3倍増 カギは、ハイブリッド、ナノ結晶、カーボンナノファイバー

東京農工大学 直井勝彦 教授

「太陽光発電は、まだ基幹エネルギーに成り得ない」。3・11直後、政府が夏場の電力不足を補う対策を検討した結果、導き出された結論である。日射量の変化によって発電量が変動する〝不安定さ〟が最大のネックだった。この抜本的解決の鍵を握るのは、やはり蓄電技術なのであるが、現在、本命とされている鉛蓄電池ですら、いまだコストの壁を克服できていない。この状況下、まったく新しい視点から蓄電技術を高める研究が注目を集めている。東京農工大学の直井勝彦教授と日本ケミコンの共同開発、「ナノハイブリッドキャパシタ」である。その可能性を探った。

キャパシタとは、活性炭が持つ、イオンの吸脱着作用を活かした蓄電デバイスである。蓄電池が、化学反応によってイオンの受け渡しを行い、充放電するのに対し、キャパシタは、活性炭の物理的作用によるため、充放電のスピードが蓄電池よりも10倍速いといわれている。

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