LS産電
屋外型住宅パワコン5.8kW 7月発売
韓国のPV大手、LS産電はこのほど、屋外設置型の住宅用パワーコンディショナを今年7月に発売する意向を示した。単相三線式で、定格出力は5.8kW。現在JET認証の申請中だが、早ければ5月中にも取得できる模様。従来機種の出力4kWタイプとともに、日本の住宅用PV市場で拡販していく構えである。
今回発表した新製品の特長は、屋外設置タイプとした点である。住宅用パワコンは室内に設置するように設計されたものが多いが、最近は運転音が耳障りとの理由で、屋外設置タイプを好むユーザーが増えていた。同社は、このユーザーニーズを汲み取った。
日本の基準に合わせて、自立運転機能を搭載したうえ、電力変換効率は95%と、性能面でも国内製品と遜色ないレベルに仕上げた。価格帯は明かさなかったが、「国産品よりも安く販売する」(LS産電の蔡明根課長)としている。
LS産電の蔡課長は、「日本の住宅用PV補助金は、出力10kWまでのシステムを対象としている。最近は1件当たりのPV設置容量が増えており、8kWを超えるものも多い。当社の製品は4kWしかないため、2つ設置しても8kWまでしかカバーできない。3つ設置すれば12kWと能力オーバーで割高になる。だから5.8kWを発売することにした」と経緯を語る。
LS産電は86年に、単結晶シリコン型モジュールの生産を開始してPV事業に参入してから28年間、韓国のPV産業を先導した。その後、定格出力3kWのパワコンを商用化し、韓国国内の住宅用PV市場で販売してきた。09年には出力4kWの住宅用パワコンでJET認証を取得。サニックスと提携して日本市場での販売を開始した。10年10月には日本法人、LS産電Japanを設立。現在4kWタイプの累計販売台数は30万台に達している。