Eye-tech

[薄膜Si太陽電池]

薄膜Siに一条の光明 カギは〝フルスペクトル〟と〝ヘテロ接合〟

東京工業大学 小長井誠教授

多結晶シリコンの需給逼迫が深刻化した07年、一大ブームを巻き起こした薄膜シリコン太陽電池であったが、今やその勢いは見る影もない。三菱重工業の撤退、米ユナイテッドソーラーの売却などプレイヤーの戦線離脱が後を絶たない。だが、その薄膜Si技術も、可能性がないわけではないようだ。カギは「フルスペクトル」と「ヘテロ接合」。PV研究の第一人者で、薄膜Siに造詣が深い東京工業大学の小長井誠教授が語った。

「今、薄膜Si太陽電池が苦戦しているのはコストの問題。結晶系も非常に安い上、CdTe(カドミウムテルル)系もある」とまず、薄膜Si太陽電池の置かれている現状を語る。「3層構造などで効率が理論通り向上すればいいが、なかなか上がらない。薄膜Siは中長期的に見て、2020年くらいに花咲けばいい」。

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