「交流蓄電池と昇圧回路で蓄電容量30%増実現」
エーシーバイオード 久保直嗣 社長
蓄電池ベンチャーのエーシーバイオード(京都市)が交流蓄電池の商用化を狙う。昇圧回路との組み合わせで蓄電容量を30%増量でき、価格低減に寄与できるという。久保社長に詳細を聞いた。
──貴社が開発した交流蓄電池とは。
一般的な蓄電池セルは、正極と負極の2つの電極で構成されており、直流電力で充放電する仕組みだが、我々は、セル内に正極と負極、さらに両性電極を並べ、スイッチをつけることで、交流電力で充放電する蓄電池を開発した。両性電極を造語で『バイオード』というが、役割は正極と負極間のイオンの橋渡しで、正極と負極の間に入れる。たとえば電極の並びは正極、バイオード、負極、バイオード、正極となり、電極の数は最低5本、大きさに合わせて4本ずつ増えていく。
つまり、一般のセルでも、セルを複数並べ、スイッチをつければ交流電力で充放電できるわけだ。我々の交流蓄電池はそれを1つのセル内で完結させ、コンパクトにできるなどの利点はあるが、技術的に新しいものではない。
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