Products Review

オムロン

新型継電器を発売 PCS効率向上に

AC800V/200Aの高容量継電器『G9KA』

オムロン(山田義仁社長CEO)は2021年7月1日、太陽光発電用PCS(パワーコンディショナ)などに使う新しい継電器を発売した。定格負荷AC800V/200Aの高容量品で、継電器の発熱を抑制できる仕様とすることでPCSの変換効率向上に寄与する構えだ。

PCSには、電力系統との連系時に機器に流れる電流をオン・オフに制御したり、緊急時に安全に遮断したりする用途として2~6個程の継電器が使用されているが、継電器の発熱が原因でエネルギーロスが生じ、効率が低下するという課題がある。そこで同社は、材料を見直し、接点を分割して電流を分散させることで、接触抵抗値を一般的な製品の5分の1程度となる0.2mΩまで下げ、継電器の温度上昇を30%程抑えられるようにした。

新製品は200Aを通電、遮断できるため、高容量の電力制御設備で使用される電磁接触器からの置き換えが可能だ。同社の継電器であれば電磁接触器より高さを3分の1程度に抑えられるため、機器の小型化や省スペース化に貢献できるという。

同社は太陽光発電用PCSのほか、EV(電気自動車)用の急速充電器や産業用空調設備などにも供給していく。継電器1つあたりの価格を数千円程度とし、25年に年間2.5億円程の売上高を目指す。

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