勢力図が塗り替わる⁉

白熱PCS商戦に表れたメーカーの明暗

「PCSも、太陽光パネルと同じ道を辿る」。

約2年前、日本市場に参入したある外資系PCSメーカー幹部の発言だ。FIT当初こそ国内パネルメーカーは優勢だったが、買取り価格が引き下がるにつれ、海外勢がシェアを伸ばした。同じことがPCS市場でも起こるというわけだ。

予想は的中しつつある。数100kWから2MW未満のミドルソーラーと、10MWを超える大規模メガソーラーで、海外勢の活躍が目立っている。前者では数10kW級の中型PCSの〝分散設置〟が、後者では単機容量1MW以上の超大型PCSが受注を伸ばしており、いまや日本市場を舞台にグローバル競争が激化している。

世界大手が競争力のある価格帯で攻勢をかけてくるのだ。「技術優位性や信頼性を謳えないレベルまで追い込まれた」と、国内大型PCSメーカーの幹部は諦めにも似た表情を浮かべる。

確かに、一部の国内メーカーは土俵際なのかもしれない。だが、このまま負け続けるわけにもいくまい。世界へ一歩踏み出すものもいれば、自家消費利用を見据え、蓄電池やEMS(エネルギー・マネジメント・システム)との連携に活路を見出すものもいる。

優勝劣敗が鮮明になりつつある国内PCS市場。その動向に迫った。

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