解き明かされたPID発生メカニズム
セルに堆積したNaイオンが半導体的性質を奪う
太陽電池はどのように劣化していくのか。何よりPID発生メカニズムとは何なのか。そして20年間に対応する試験方法とは。NEDO採択、日清紡コンソによる「次世代長寿命太陽電池モジュールの研究開発」に迫る。
愛知県岡崎市にある日清紡ホールディングス美合工機事業所、その一角にある事務棟に新規事業開発部高信頼性材料グループ部長の仲濱秀斉はいた。
目の前にはPIDフリーモジュールがある。だが温度85℃、湿度85%の環境下でマイナス1000Vを1000時間印加したことで、デラミ(層間剥離)が起き、表面電極(フィンガー電極)も溶け、なかのシリコンバルクまで吹き出してしまっている。外観からもその腐食度合いが解る。
この記事を読むにはWEB会員専用アカウントでのログインが必要です