住宅PV戦線に異常アリ!?
既築向け補助金申請42%減、成長神話にかげり
待ち受ける補助金打ち切り、消費増税
「チャンスは2度くる」。新年度を迎えた今年4月、全国の流通商社や販売店たちはみな心躍らせ、そのときを待っていた。
13年度で終わる住宅向け補助制度、来年度から始まる消費増税。この2つを睨み、住宅用PVマーケットに駆け込み需要の波が2度くる。「250億円の補助予算なんて年内にも使い切るさ」。誰もがそう算盤を弾き、成長を疑わなかった。
ところがいざ、ふたを開けてみると補助金申請件数が毎月30%減少していく。しかも前年同期比割れは09年の補助金復活以来、初の事態だ。異常事態に見舞われた住宅用太陽光発電の〝ナゾ〟を追う。
申請数、3年前の水準に逆戻り
「どうせいつものことだろう」。
ある販売施工店の幹部は4月以降、減少する補助金申請件数を眺めながら、こう呟いた。彼がそう判断するのも無理はなかった。住宅用太陽光発電の補助制度は毎年度改定され、支給額が削減される。そのため年度末になると必ず駆け込みが起き、需要を先食いした反動で、新年度明けはどうしても鈍化してしまう。
この記事を読むにはWEB会員専用アカウントでのログインが必要です