苦境の再エネ大国ドイツ 賭けの脱FIT宣言

〝国を背負った〟孤高の太陽電池メーカー

ソーラーワールドのモノづくり

再エネ大国ドイツにとって、太陽電池の生産をすべて他国に依存すると、エネルギー安全保障上のリスクを招きかねない。ゆえに唯一の国内メーカーとなったソーラーワールドへの期待は大きく、政治的判断で異例の救済措置が取られたのだ。同社にはいま、ドイツ国内のエネルギー需要を支えるという重大な使命が課されている。国を背負った太陽電池大手ソーラーワールドの生産現場を視察した。

フライベルク・ザクソニア工場

ドイツ東端の都市ドレスデンから車で40分。丘一面に広がる新緑に彩られた春の小麦畑と、どこまでも高い群青の空。時折目に入る赤い切妻屋根の家々が、長閑な田舎の風情を醸している。工場らしきものは一向に見当らない、そう思いかけていたときだ。

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