NEDOが新白書で示した発電コスト低減策〝5項目〟
強いPV企業となるための第一条件は、いうまでもなくコスト競争力だ。最終的に発電コストを一般電源並みに下げることができれば、太陽光発電産業は〝自立〟できる。ゆえにコスト低減は業界の至上命題ともいえるが、すでに太陽電池モジュールのコスト低減は限界に達したとの声も上がり、コスト低減のハードルは高くなっている。この状況下、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が昨年12月、「NEDO再生可能エネルギー技術白書」の改訂版を公表した。太陽光発電の発電コスト低減についても、踏み込んだ検証を実施しており、有効策を提示している。
同白書の第2章「太陽光発電」では、各種太陽電池モジュールの技術概要や世界各国の導入実績などに触れたうえで、2030年までを〝大量導入期〟と位置づけている。これについて、NEDO新エネルギー部太陽光発電グループの山田宏之主任研究員によると、「国内の太陽光発電の導入量は、12年度が約2GWで、13年度はさらに伸びる。過去に公表された数値目標で推計すると、30年までに年間2.6〜5.2GW導入されることになる。むろんエネルギー基本計画が定まっていないだけにこの数値自体の信憑性は高くないが、いずれにせよ再エネへの期待は強く、再エネ推進のベクトルが大きく変わることはない。つまり太陽光発電は大量導入期に入った」。
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