地域脱炭素のいま

静ガス、脱炭素先行地域で自営線による再エネ供給開始

静岡ガスは2024年5月31日、静岡市の脱炭素先行地域で自営線を活用した再エネ電力の供給を開始したと発表した。第三者所有モデルを使いつつ、異なる企業間での電力融通を促し、再エネ利用の最大化に繋げる構えだ。

写真中央上が恩田原片山2A開発の建物に設置された太陽光パネル。写真中央の建物であるユーコープに自営線を通じて再エネ電力を届ける

静岡ガスは、静岡市の脱炭素先行地域の一部である駿河区の『恩田原・片山エリア』で、大和ハウスグループのフジタとの共同出資で設立したS&F地域マネジメントを通じて事業を実施する。具体的には、フジタ子会社の恩田原片山2A開発の建物屋根に1568kWの太陽光パネルを設置。そのうち392kWを自家消費用に活用し、残る1176kWを道路挟んだ向かい側のユーコープに10mの自営線で供給する。もっとも、ユーコープの建物にも51kWの太陽光パネルを設置したが、電力消費量が多く、賄い切れない。一方、2A開発の建物は倉庫で、太陽光パネルを設置可能な屋根面積に対する電力消費量は少なかった。そしていずれの太陽光発電設備もS&FによるオンサイトPPA(電力売買契約)で導入するため、今回の自営線の活用を思いついたという。

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