地域脱炭素のいま

Interview

脱炭素先行地域の意義と期待

2022年度に始まった環境省による脱炭素先行地域。すでに70を超える地域が選ばれ、地域脱炭素を目指す挑戦を続けている。地域脱炭素に詳しい2人の有識者がここまでを振り返る。

「世界に輸出できる地域脱炭素モデルに期待」

地球環境戦略研究機関(IGES) サステイナビリティ総合センター プログラムディレクター 藤野純一 上席研究員

2030年の民生部門の脱炭素化を目指し、脱炭素先行地域での取り組みが始まっているが、ここまでの成果を見ると、自治体の間で差が生じているのも事実で、事業実施体制の重要性を改めて実感している。というのも、環境省もそうだが、自治体の環境部局もこれまで規制を仕事の中心としてきただけに、産業振興や地域脱炭素の基盤創出といった〝事業〟に慣れていない部分も少なくない。それだけに、事業を実施した経験や人材を抱えている自治体であれば、事業者との関係性も構築できており、上手く進められているように見える。

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