中国メーカー復権の真実

世界を席巻するインリー・グリーンエナジー

最大の危機こそ成長のチャンス

1998年、苗連生(ミャオ・レンセイ)氏が創立したインリー・グリーンエナジー。危機こそ最大のチャンスだという企業精神のもと、淘汰に揺れた2012年に世界最大のモジュールメーカーへと飛躍した。いまや総資産366億元(約6000億円)、グループ全体で3万人の社員を抱え、13年もナンバーワンの座を射止める公算が高い。
だが、この2年の間に62億元(約1015億円)もの赤字を計上し、彼らもまた過去最大の危機に立ち向う。深刻な業績不振にあえぎ、次々と脱落していった他社を尻目に、ときに大胆な投資もいとわないインリーの変革が、いま再び始まった。

「4GWまで生産能力を拡大させる」

11月1日、首都北京から南へ130㎞、河北省保定市にあるインリー本社に日本からの視察団が到着した。5回目を数えたSEMダイキン主催の新世紀PV会による海外研修だ。工場見学を終えた一行の前にミャオ・レンセイCEOが姿を現すと、会場は否が応でも盛り上がった。ミャオ氏は本社内にある豪奢な邸宅に彼らを招き入れ、笑顔で歓迎の言葉を述べるとともに、先の計画を語り始めた。

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