再エネ企業家のための持続可能な経営術

有力再エネ企業 | 新代表インタビュー❶ |

「再エネ事業は3本目の柱。太陽光カーポート製販に注力」

日栄インテック 西川嘉俊代表取締役

太陽光パネル取付金具の製造で再エネ市場に参入した日栄インテック。いまは太陽光カーポートの製販を主軸に事業拡大を目論む。創業者からバトンを引き継いだ西川嘉俊社長に展望を聞いた。

──再生可能エネルギー関連事業の現況は。

新規事業として2010年に屋根上用のパネル取付金具の製販で参入し、地上設置用架台も製販してきたが、現在は太陽光パネル搭載カーポートが主力製品だ。これまでの設置実績は約5000台26MWである。

24年2月期の総売上高約400億円のうち、再エネ関連の環境事業は約14億円を占めた。同事業では工事請けを撤退したことも影響し、ピーク時の売上高と比べれば減少しているが、太陽光カーポートの需要は堅調で、前期比20%増と成長している。

千葉県印西市の自社工場で製造している太陽光カーポートは、両面ガラスパネルを使っているほか、独自の二重止水構造を設け、雨水による経年劣化を抑えた点が特徴だ。製品群も拡充しており、従来の4本足タイプに加え、後方支持タイプや積雪仕様品、EV(電気自動車)充電器対応品、意匠性を追求した製品まで揃えている。施工は請けていないが、補助金や建築確認申請なども含め、完成まで一括で支援している。

もっとも、再エネ関連事業は、配管支持金具と立体駐車場に次ぐ3本目の柱になりつつあるが、補助金の影響が大きく、月々の売上高が安定していない。通期では収益貢献できているため、真の基幹事業とするためにも平準化したい。

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