波紋呼ぶ劣化現象 PIDとは何だ

破壊分析によってPIDの謎を追う

日清紡ホールディングス 新規事業開発室 高信頼性材料グループ 仲濱秀斉 部長

外観的な症状を一切持たず、ある特殊な環境条件が揃いさえすれば、短期間のうちに発電劣化を引き起こすPID現象。この未知なる劣化メカニズムを解明しなければPID問題は、永遠に終息しない。
その解析手法のひとつとして、発光状態のセルを撮影するエレクトロルミネッセンス(EL)、電流を流し発熱現象を捉えるサーモグラフィ、そしてラマン分光この3つを組み合せ、PIDに隠された謎を紐解く取り組みがいま進む。

PID現象が起こるとセルに電荷が貯まるため、電気が流れないんですね。EL画像だとセルは真っ暗に、サーモで見るとセルが発熱してエッジが真っ赤になる。つまり、電流が漏れて発熱しているということなので、PIDだと瞬時に解るわけです。

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