経営分析1
〝太陽電池の雄〟シャープ凋落の真相
元凶は薄膜シリコン投資
太陽電池国内最大手のシャープが存亡の淵に立たされている。液晶パネルの販売低迷が響き、13年3月期の最終赤字は2500億円に拡大する見込みだ。株価は最安値圏で張りつき、資本業務提携を進めていた鴻海(ホンハイ)精密工業との調整も難航している。そればかりか、約1兆2520億円に及ぶ巨額の有利子負債を抱え、資産売却に踏み切るものの、自力での再建は難しい。太陽電池は5四半期連続の赤字に陥っており、堺、葛城両工場の売却を検討。高効率の単結晶シリコン型太陽電池『ブラックソーラー』の生産は継続する模様であるが、前途は多難だ。シャープ凋落の背景を探る。
シャープはいま、大鉈をふるって大リストラを進めている。東京の営業拠点である市ケ谷ビルや幕張ビルなどを売却するほか、5千人の人員削減を行うと発表。複写機やエアコン、電子部品などの事業売却も検討している。この状況下、太陽電池事業も整理し、堺工場にある太陽電池工場も売却する方向で検討に入っている。
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