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中・アイコ 軽量パネル発売

㎡あたり5kg以下

太陽電池セル大手の中・アイコソーラーはこのほど、軽量な太陽光パネルを発売した。㎡あたりの重さが5kg以下と軽いほか、フレーム付きで設置しやすい点が特徴だ。

同社が発売した軽量パネルは、最大出力450W、最高変換効率22.5%の54セル相当品で、他の同社製品と同じく、バックコンタクト技術を搭載したn型単結晶パネルである。従来品と同様にアルミフレームを使いながらも、表面に特殊な樹脂を採用したことで軽量化を実現した。パネル1枚あたりの重さは約8.8kgで、㎡あたりの重さは5kg以下になるという。

同社日本法人、アイコエナジージャパンの趙宏碧社長は、「フレームがあるので、施工しやすく、設置工法の信頼性も高い」と話す。

ただし、軽量パネルの製品保証は12年、出力保証は25年と通常品より短いほか、耐荷重性能が表面3600Pa、裏面2400Paと通常品と比べて低い。多雪地域での設置は難しいが、これまで耐荷重などの問題で太陽光パネルを載せられなかった屋根に設置できる可能性がありそうだ。日本では4月に出荷を始める予定だ。

また、同社は軽量パネルを含めた新製品に独自の出力最適化技術を搭載。趙社長によれば、「太陽電池セル単位で出力を最適化する技術で、影の影響でセル1枚の出力が落ちても他のセルへの影響を最小限に抑えられる。発電量の最大化に役立つ技術だ」と説明する。

すでに同社は同技術を実装した通常パネルを23年第4四半期(10~12月)から出荷しているほか、新製品である両面発電パネルの出荷も24年3月から始まる見通しだ。

趙社長は、「当社の試算では、同じ面積であれば、トップコン技術を用いたn型単結晶パネルと比べ、当社製品は7~8%高い出力を設置でき、10%多くの発電量を獲得できる。設置可能な場所が限られている日本ではこの特徴が活きるはずだ」と語った。

同社が発売した軽量パネル。2月末の展示会でも披露した

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