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京セラ、ハイブリッド型の半固体蓄電設備発売へ

京セラは2024年2月、半固体リチウムイオン蓄電池モジュールにハイブリッドPCS(パワーコンディショナ)を組み合わせた蓄電設備を製品化すると発表した。今春中にJET(電気安全環境研究所)認証を取得し、販売を始める計画だ。

いまや住宅用蓄電設備はハイブリッド型が主流だ。ハイブリッドPCSを使えば、太陽光電力を直流のまま蓄電池にためられるうえ、太陽光発電用と蓄電池用のPCS機能を1台に集約できるため、メリットが大きい。

同社は、出力6kVAのハイブリッドPCS1台に、蓄電容量5.5‌kWhの蓄電池モジュールを3台まで連系できるようにした。また、ハイブリッドPCSをEV(電気自動車)や独立型蓄電設備と連携可能にして停電時にはEVなどの電力を宅内に給電できるようにした。ただし、連携可能なEVは交流100Vコンセントを備えた自動車に限定した。

京セラは、電解液を練りこんだ粘土状の電極を使う半固体リチウムイオン蓄電池モジュールの量産に世界で初めて成功。20年に生産を開始し、住宅用蓄電設備を年間2万台程生産できる体制を構築した。高い安全性を売りに受注を伸ばし、生産ラインを増強している。

また、同社は小型太陽光パネルを24年4月に発売すると発表した。最大出力は230W、外形寸法は1134mm×977mm×35mmで、重量は15kgである。戸建住宅への太陽光パネル設置義務化が迫るなか、狭小屋根向けの導入を想定して販売する構えだ。

京セラが開発したハイブリッド型の半固体蓄電設備

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